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介護・障害福祉の採用

介護の求人に応募が来ないとき、
ホームページ側でできること

求人票の条件を上げる前に、応募を迷っている人が何を見て決めているのかを整理します。

最終更新:2026年8月13日

先に結論

  1. 求人を見た人の多くは、応募する前に事業所名で検索します。そこで何も出てこないと、判断材料は求人票の条件だけになり、条件だけの比較になります。
  2. ハローワークの求人票は様式が決まっていて、職場の雰囲気や1日の流れ、誰と働くのかまでは書ききれません。採用ページの役割は、条件の上乗せではなく「求人票に書けないことを書く」ことです。
  3. ただし、自社サイトの募集も職業安定法上の労働者募集にあたります。求人票と食い違う条件を書いたり、実態と違う表示をしたりはできません。

1. 応募を決める前に、応募者は検索している

介護の職場を探している人は、複数の求人を並べて比べています。給与や勤務時間が近い求人が並んだとき、最後に効くのは「どんな場所で、誰と働くのか」が想像できるかどうかです。そして想像するための材料を、多くの人は検索で探します。

このとき、事業所名で検索して出てくるのが情報公表システムの制度的なページだけ、という状態は珍しくありません。情報公表システムは利用者がサービスを選ぶための仕組みなので、そこに載っているのは制度上の情報です。働く場所としての判断材料にはなりません。

ホームページを作らなくても、まずできることがあります。ハローワークの求人票には事業所からのメッセージを書ける欄があり、自社のURLを載せることもできます。Googleビジネスプロフィールを整えて、写真と所在地、外観が分かるようにしておくだけでも、検索したときの印象は変わります。費用はかかりません。

2. 求人票と採用ページは役割が違う

求人票(ハローワーク・求人媒体) 自社サイトの採用ページ
得意なこと 条件を正確に伝える。探している人の目に触れる 雰囲気・人・働き方を伝える。迷っている人の背中を押す
制約 様式と文字数が決まっている。写真がほとんど使えない 自分で見にきてもらう必要がある(求人票からの導線が要る)
更新 募集のたびに出す 置いておける。募集していない時期も見られる

つまり、採用ページ単体で応募を集めるものではありません。求人票で見つけてもらい、迷った人が検索して見にくる場所を用意する、という組み合わせです。求人票の事業所メッセージ欄にURLを1行入れておくだけで、この導線はつながります。

3. 採用ページに載せる項目

介護の求職者が実際に気にしているのは、待遇そのものより「入ってから何が起きるか」です。次の項目は、書いてあるだけで問い合わせの質が変わります。

1日の流れ

日勤と夜勤、それぞれ時間帯ごとに何をするのか。休憩がいつ取れるのかも書く。

職員の構成

何人の職場で、年代はどのくらいばらけているか。未経験から入った人がいるかどうか。

夜勤の実態

月の回数、1人夜勤か複数か、仮眠が取れるか。ここを書かない求人が多いので差がつく。

入職後の流れ

何日くらい先輩と一緒に動くのか、独り立ちまでの目安。未経験者がいちばん不安な部分。

資格取得の支援

初任者研修・実務者研修の費用補助や勤務調整があるなら、条件を具体的に。

送迎・記録の方法

運転の有無、記録が紙かタブレットか。応募を見送る理由になりやすい実務条件。

働いている人の言葉

1人か2人で十分。前職、入った理由、大変なことも1つ書くと信用される。

写真

建物の外観と、実際の職場。利用者が写る場合は必ず本人・家族の同意を取る。

応募のしかた

電話・フォーム・ハローワーク経由のどれでもよいことと、受付時間。見学だけの可否も。

逆に、書いても差がつかないのは「アットホームな職場です」「未経験歓迎」「やりがいのある仕事」といった言葉です。どの事業所も同じことを書いているため、読んだ人の判断材料になりません。同じことを伝えたいなら、そう思える具体的な事実を1つ書くほうが効きます。

4. 書き方の注意(職業安定法)

自社サイトの募集にもルールがあります

自社のホームページで職員を募集する場合も、職業安定法上の労働者募集にあたります。虚偽の内容や、誤解を生じさせる表示で募集することは認められていません。求人票に書いた条件と、採用ページに書いた条件が食い違っていると、それ自体がトラブルのもとになります。

また2024年4月から、募集にあたって明示すべき事項が追加されています。従来の労働条件に加えて、次の3点が対象です。

複数の事業所を運営していて異動の可能性がある場合や、有期契約で募集する場合は、ここを曖昧にしたまま出さないようにしてください。

数字を書くときも同じです。「残業ほぼなし」と書くなら、実際の平均に近い形にする。「月給28万円可」のような上限だけの表示は、内訳(基本給、夜勤手当が何回分か、処遇改善手当が含まれるか)を書かないと、入職後の不一致につながります。応募が増えても定着しなければ、募集をやり直すことになります。

5. 順番としての現実的な進め方

費用をかけない順に並べると

  1. ハローワークの求人票の事業所メッセージ欄を埋める。1日の流れと夜勤の実態を優先して書く
  2. Googleビジネスプロフィールを整える(写真、営業時間、外観が分かる1枚)
  3. それでも応募が来ない、あるいは見学まで来ても決まらないなら、採用ページを用意して求人票からリンクする
  4. 採用ページができたら、求人票のメッセージ欄にURLを1行入れる。ここをやらないと見られません

採用サイトを作れば応募が来る、という因果ではありません。応募を迷った人が最後に見る場所を用意しておく、という性格のものです。順番を飛ばして作っても、見られないまま置かれることになります。

採用を主役にしたホームページの見本があります

当方では、介護・障害福祉の小さな事業所向けに、完成済みのデザインから選んで内容を差し替える方式でホームページを作っています。求人が主役のレイアウト(1日の流れ、先輩の声、募集要項を前に出す構成)も見本として用意してあります。

文章は、メモ書き程度の情報をいただければこちらで整えます。上に挙げた「夜勤の実態」「入職後の流れ」のような項目は、質問シートで順番に伺う形にしてあります。

介護・福祉のデザイン見本を見る

見本はすべて実際に動くサンプルです。事業所名・数値・給与はすべて架空のものです。

参照した情報

この記事は2026年8月13日時点で公開されている情報をもとに整理したものです。労働条件の明示など法令に関わる部分は、最新の内容を厚生労働省や労働局の案内でご確認ください。個別の判断については、労働局・ハローワークまたは社会保険労務士にご相談ください。